いまや多くの企業が映像コンテンツの配信に力を入れています。今後自社で有料の映像コンテンツを配信していこうと考えている方も多いかもしれません。そこでおすすめしたいのが、動画販売サイトを構築できる配信プラットフォームを利用することです。動画配信に関するさまざまな機能を有しており、初心者でも安心して簡単に使用できるサービスが多くあります。この記事では、動画販売サイト構築におすすめのプラットフォームを7つご紹介します。それぞれの特徴や機能についてまとめてありますので、参考にしてください。動画販売サイトを構築する目的目的は、映像コンテンツの販売と、顧客との関係性向上の2つです。それぞれについて見ていきましょう。1、映像コンテンツの有料配信・販売有料の映像コンテンツを配信・販売することで、企業にとっては安定した収益源を増やすことに繋がります。実際に、ダンスなどの教室を開講している事業者で、レッスン動画をコンテンツとして販売し、売上増を実現できているところもあります。ゼロから新規事業を立ち上げて売り上げを作っていくことは簡単ではありませんが、これまでのノウハウを活かした映像コンテンツの販売であれば、手間とコストも抑えられるでしょう。ハードルを低くしながらも新しい収益源を確保できるのが映像コンテンツの販売であり、販売サイトを作る目的です。2、顧客との関係性向上動画販売サイトを構築すれば、映像コンテンツを販売する機会を得られるだけでなく、視聴者とのインタラクティブなやりとりも可能となります。先に述べたレッスン動画のような、映像を通してサービスを提供できることはもちろん、質問や問い合わせに答えることも可能となります。また、サービスや商品の販売だけでなく、理念や想いなどを直接伝えるツールとしても役立つため、企業ブランディング向上と顧客との関係性も構築しやすくなるでしょう。YouTubeと動画販売プラットフォームの違いは?動画販売サイトを構築するには、映像コンテンツの販売に特化したプラットフォームを利用することがおすすめです。ただし、映像コンテンツを配信して収入を得るだけならば、YouTubeでも可能です。では、YouTubeと動画販売プラットフォームの違いはどこにあるのでしょうか。大きな違いは、セキュリティ面と自由度の高さの2点です。セキュリティ面YouTubeは、URLさえわかれば誰でも簡単にアクセスできてしまいます。そのため、多くの視聴数を集める拡散性の高さはメリットといえるかもしれません。しかし、クローズドなコミュニティ向けに映像コンテンツを配信・販売したい場合ではデメリットとなります。簡単にアクセスできるがゆえに、違法コピーや不正ダウンロードされる危険性が高くなり、さらに情報漏洩のリスクも考えられるからです。その点、動画販売プラットフォームを利用すれば、映像コンテンツが保護された状態でアップされます。そのため不正アクセスやダウンロードを防ぐことが可能となるので、セキュリティ面でも安心といえます。自由度の高さYouTubeで動画配信する場合、広告からの収入やコンテンツの内容に関してなど、あらゆる面でYouTube側が決めている規則に従わなければいけません。規則に違反すると最悪の場合、アカウント停止となりサービスを利用できなくなるリスクがあります。一方で、動画配信プラットフォームならば、課金方式のカスタマイズや自社サイトへの誘導、会員向けの限定動画の配信、社内向けのマニュアル配信など幅広く活用できます。つまり、動画配信プラットフォームを活用した方がフレキシブルに運用できるため、企業にとってより効果的に映像コンテンツを利用できるといえます。動画販売プラットフォームを利用するメリット動画販売プラットフォームを利用することには、他にもメリットがあります。今回は5つの観点から見ていきましょう。1、簡単に導入できる新たにシステムを開発したり、自らCMSなどを活用してサイトを構築するわけではなく、プラットフォームからアカウントを作成すれば、即日で運用を開始できます。システム開発のノウハウがない企業であっても、すぐに映像コンテンツのアップロードや公開が可能であり、コンテンツの配信が早ければ早いほど、収益化も早くなるのはメリットといえるでしょう。2、コンテンツの不正コピーや転売を防ぐ先ほどYouTubeとの比較の中でも触れましたが、不正なコピーやダウンロード、アクセスを防ぐことができる点もメリットといえます。また、不正なダウンロードができない、限定のユーザーしか閲覧できないことで、コンテンツの転売を防止することにも繋がります。コンテンツの権利保護の観点からいっても、プラットフォームを利用するメリットは大きいといえるでしょう。3、映像コンテンツの管理や作成が楽動画販売プラットフォームならば、映像コンテンツの管理や作成が簡単に行えます。また、動画配信に関する必要な機能や情報もプラットフォームのなかに揃っていることと、操作性が高いものが多いこともあり、映像コンテンツの管理や作成が初めての方でもすぐに使えるようになるのも特徴的です。4、配信先を限定できる映像コンテンツを公開する範囲を限定できるのもメリットといえます。たとえば、学習塾などでは、通っている生徒のレベルごとに配信先を変更したり、自社スタッフ向けにマニュアル動画を配信したり、エリアごとに絞って映像コンテンツを配信したりといったことも可能です。映像コンテンツの内容や配信目的に応じて公開範囲を変えることで、より一層内容が伝わりやすくなるため、配信の目的を達成しやすくなるでしょう。5、視聴データを分析できる動画プラットフォームを利用すれば、コンテンツの再生数や視聴完了率など、さまざまなデータを収集できます。さらに、集めたデータを分析することで、ニーズを把握しやすくなり、次以降の戦略が立てやすくなるでしょう。より効果的かつ効率的な動画配信が可能となるため、収益化にも繋がりやすくなります。動画販売プラットフォームを利用するデメリット一方で、動画販売プラットフォームを利用するデメリットがあることも、事前に理解しておきましょう。2つの観点からデメリットを取り上げます。1、コストがかかる導入するプラットフォームによって異なりますが、多くの場合で以下のようなコストが発生します。・初期費用・月額利用料(容量などプランによって更に変わってきます)導入を決める前に、「いくらかかるのか」「コストを上回る利益が生み出せるのか」をきちんと精査したうえで導入するようにしましょう。2、システムに慣れる時間が必要となるシンプルな操作性で使いやすいプラットフォームが多いですが、それでも新しいシステムに慣れるには時間がかかります。とくに人材に余裕のない会社の場合、担当となるスタッフにだけ負担がかかってしまうことも考えられます。プラットフォームの中には、無料でトライアルが可能なものもあるため、操作性と業務負荷の確認を事前に行うことをおすすめします。おすすめの動画販売プラットフォームを選ぶ基準映像コンテンツの配信ニーズが増加していることにともない、動画販売プラットフォームの数も増えています。どのプラットフォームを導入するか迷うかもしれませんが、コスト面、課金機能、サポート体制を選ぶ基準にしてみるといいでしょう。配信機能に大差はありませんが、上記についてはプラットフォームごとに違いが見られるからです。1、初期費用と月額料金動画販売サイトを持つ目的は、有料の映像コンテンツを配信することによる収益化です。そのためにはサイトを構築するためにかかるコスト、つまり初期費用と月額料金をきちんと精査しなければなりません。この部分のコスト次第で収支に大きな影響が出てしまいます。価格帯についてはサービスによって異なるため一概にはいえませんが、中には初期費用が無料のサービスもあります。また、機能や容量に対して格安のものもあるため、複数サービスの中から比較検討するようにしましょう。2、課金機能の有無映像コンテンツを配信する目的に必要な機能が搭載されているかどうかを見極める必要があります。コンテンツを有料販売するのであれば、課金システムを導入できるかどうかが最も大切です。また、その課金システムもフレキシブルに対応できるかチェックしましょう。課金期間を変更できたり、映像コンテンツを単発もしくはセットで販売できたり、あらゆるニーズに応えてくれるサービスを選ぶべきです。3、サポート体制プラットフォーム側のサポート体制が充実しているかどうかも大切なポイントです。使い方のマニュアルを渡されただけ、問い合わせへのレスポンスが遅い、システムが全くアップデートされない、となると導入した後に困ります。はじめは機能や価格に目が行きがちですが、サポート体制が整っているシステムを選んでおくと安心です。おすすめのプラットフォーム7選最後に、おすすめのプラットフォーム7選をご紹介します。それぞれに特徴や価格帯が異なるため、比較検討してみてください。OneStreamOneStreamは、「誰でも簡単に映像サイトが作れる」がコンセプトの映像配信プラットフォームです。配信に必要となる機能をすべて網羅しており、活用シーンとしてもオンラインスクール、学会発表、ウェビナー、独自コンテンツの配信、社内向け配信などあらゆるニーズに応えます。利用企業によれば、操作性もシンプルなUI設計となっているため、パソコンやシステムが苦手という人でも安心、困った時のフォロー体制が充実している、といった声が寄せられています。また、ユーザー課金に関してカスタマイズできる点も魅力といえるでしょう。映像コンテンツを軸にした収益化を図りたいと考える際におすすめできるサービスです。さらに、即日から利用可能なスピード感に加え、初期費用が無料、月額費用も9,800円〜と、コスト面も業界最安値。無料のお試し期間も用意されています。ULIZAULIZAは、サービス開始から10年以上経過している老舗であり、のべ500社以上の導入実績と、10万人規模のライブ配信にも対応するサービスです。イベント、オンデマンド、ライブと、ニーズに応じた配信プラットフォームが用意されており、最適なサービスを選択できます。また専任のコンサルタントが最適なプランを提案してくれるだけでなく、導入後も長年に渡り蓄積された知見をもとにした手厚いサポートが期待できます。サービスの利用にあたっては月額利用、スポット利用どちらでも可能となっています。初期費用は50,000円、月額費用は50,000円〜、無料トライアル30日間。クラストリームクラストリームは、限られた人にのみ映像を配信できるプラットフォームです。100名規模の配信に最適なライトプランでも、容量は1,024GBを確保しており、約3,000時間分の映像データが保存できます。また、2倍速での視聴が可能な点も特徴といえます。また、オンプレミス型で社内ネットワークのみでの配信も可能なため、セキュリティ面でも高い機密性を保持できます。初期費用は無料、月額費用は50,000円〜で、無料トライアルが30日間用意されています。J-Stream EquipmediaJ-Stream Equipmediaは、3,000アカウント以上に導入された実績があるなど、国内最大級のサービスです。管理画面は使いやすいと評判で、映像コンテンツを配信するのは3ステップのみ。サポート体制も整えられており、初めての方でも安心して利用できるでしょう。また、他社システムと連携することも可能なため、個別案件に応じてカスタマイズしてくれます。利用料金は見積もり型のため、公式ホームページから問い合わせしてみましょう。30日間の無料トライアルもあります。ムーガムーガは、「しんせつ」「かんたん」「わかりやすい」にこだわって開発された配信プラットフォームです。シンプルな操作性と、機能を最低限にすることで、誰でも簡単に映像配信ができる環境を実現しています。機能を絞っているため、ライブ配信や課金のシステムなど利用できない機能もありますが、低コストで導入できるようになっています。低コストとはいえ、セキュリティ面、視聴環境については安全に快適に配信、視聴できる仕組みが用意されているため、導入しやすいプラットフォームといえます。初期費用は50,000円、月額費用は15,000円〜、無料トライアル30日間となります。デジストリームデジストリームは、「ストリーミング映像配信システム」「クレジット課金決済システム」「会員管理システム」をパッケージ化した、映像ビジネスを展開したい企業向けのサービスです。DRMつきの完全ストリーミング配信となるため、セキュリティ面でも安心できます。また、マルチデバイスに対応し、視聴制限もありません。オプションで、ライブ配信にも対応しています。クレジット課金決済システムを標準搭載しており、銀行振込も対応可能。企業ごとのニーズにあった決済システムを導入できるでしょう。会員管理システムも搭載されていることから、サブスクでの収益化も実現できるシステムです。初期費用は150,000円、年間SSL申請費用が50,000円、月額費用は45,000円〜となります。VimeoVimeoは、2004年に運営が開始され、日本はもちろん世界中で利用されています。映像コンテンツの配信・販売を考えている場合、「Pro」以上のプランを契約する必要がありますので注意が必要です。分析機能もプランをアップグレードしていくと、より詳細にデータを分析できるため、マーケティングなどに活かしていくのであれば機能面を確認したうえで導入するようにしましょう。サポート体制は基本的にメールでのやりとりとなり、米国本社の営業時間内であれば、数時間でレスポンスがあるようです。月額費用は、年間契約の場合は700円/月〜で、動画販売ができるProプランは2,000円/月です。なお無料トライアルも30日間あります。まとめ新たな収益の柱になる可能性を秘めている、映像コンテンツの有料配信。動画販売サイトを構築できるプラットフォームを利用すれば、導入は簡単で、すぐにでも事業を展開できます。多くのサービスがありますが、機能や特徴が異なります。自社の目的や使いやすさなどを考えて導入するようにしましょう。取り上げたプラットフォームの多くが無料トライアルを設けていますので、活用してみてください。