企業でも個人でも、インターネットを活用してさまざまな活動ができる時代となっています。オンライン上で会員を募り、限られたコミュニティ内で情報の提供や共有を行うオンラインサロンを始める企業も少なくありません。オンラインサロンは自社でサイトを構築する、いわゆるフルスクラッチによる制作も可能ですが、一般的には専用のプラットフォームが利用されます。本記事では、オンラインサロンのプラットフォームとは何かについて解説し、おすすめのプラットフォームや制作の流れ、利用する際の注意点などについて紹介していきましょう。オンラインサロンのプラットフォームとはオンラインサロンでは、会員を集め、動画をはじめとしたコンテンツを配信し会員に価値のある情報などを提供したうえで、コミュニケーションも図る必要があります。また、それらの収益化も不可欠です。こうしたコンテンツの配信やコミュニケーション、収益化などを誰でも手軽にできるサービスが、オンラインサロンのプラットフォームです。プラットフォームが利用される理由さまざまな機能を備えたサイトを、ゼロから作り上げるのは容易ではありません。プラットフォームを活用すれば、サイト構築やシステム運用の知識がなくても、すぐにオンラインサロンの開講や運営が可能です。この点が、多くの企業がプラットフォームを利用している理由でしょう。自社専用のサイトを構築するよりも、費用がかからない点もメリットです。プラットフォームの多くは、月額利用料や手数料のみでオンラインサロンが運営できます。サイト構築に数十万円など高額な費用をかける必要はありません。プランの変更やオプションの利用で機能を追加することも可能です。オンラインサロンの内容などに変化が生じても、すぐさま対応できる点もプラットフォームを利用するメリットでしょう。オンラインサロンのプラットフォーム6選を比較!オンラインサロンのプラットフォームには、専用のものと動画の配信や販売など幅広い活用が可能なサービスとがあります。ここでは、どちらも含めたプラットフォームサービスを6つ紹介しましょう。OneStream運営会社:株式会社ルートチーム初期費用(税込):無料月額料金(税込):1万780円〜手数料(税込):4.1%「OneStream」は、オンラインサロンの開設・運営も可能な、会員制動画配信サイト制作プラットフォームです。オンラインサロンも含めた動画配信サイトが簡単に作れるサービスのため月額料金がかかりますが、そのぶん、サブスクリプションサービスの手数料はとても安く設定されています。オンラインサロンはメンバー数が多くなるほど手数料が大きな負担となりかねないため、この手数料の安さはOneStreamの魅力の一つといえるでしょう。オンラインサロンの運営とともに、動画の販売も可能です。単発でもセットでも販売でき、情報を求めている人たちのさまざまなニーズに対応できます。用意されている4つのプランともにユーザー数や転送量が無料である点もメリットです。オンラインサロンの規模が大きくなっても問題なく運営を続けられます。オンラインサロン専用ではないからこその機能の豊富さも魅力でしょう。豊富な決済手段に対応し、ユーザーに無料トライアル期間を設けることもでき、メールやQRコードによる直接招待も可能です。視聴履歴の追跡から分析なども行えます。自由度や利便性が高いため、オーナーにもユーザーにもメリットの多いオンラインサロンが構築できるでしょう。メンバーペイ運営会社:株式会社クラウドワークス初期費用(税込):無料月額料金(税込):無料手数料(税込):5.5%(+99円)クラウドソーシングのマッチングサービスを運営する株式会社クラウドワークスが手がける、会費決済サービスです。初期費用や月額料金はかからず、販売手数料のみで利用できる点はメリットでしょう。オンラインサロンに不可欠なサブスクリプションサービスによる販売も簡単にでき、メンバー限定の招待リンクやURLなどの配信も可能です。サブスクとは別に、サービスやチケット、スキルなどの単発販売もできます。売上やメンバーの管理もメンバーペイ上で行える便利なサービスです。DMMオンラインサロン運営会社:合同会社DMM.com初期費用(税込):無料月額料金(税込):無料手数料(税込):20%数々の著名人やインフルエンサーも利用しているオンライン専用のプラットフォームです。そのため、サロンのメンバーになりたいと考える人にとっても、比較的安心して利用できるサービスといえます。手数料がほかのプラットフォームと比べて高く設定されているのは、知名度や安心感にメリットがあるためと理解しておくとよいでしょう。オンラインサロンの開設には審査が必要です。また、サロン会費の最低月額料金を550円(税込)に設定している点も押さえたうえで比較検討しなければいけません。Facebookをコミュニティツールとして選ぶことも可能ですが、その場合は入退会作業の自動処理やラジオ配信ができないなどの制約もあるので注意が必要です。YOOR運営会社:株式会社ファンコミュニケーションズ初期費用(税込):無料月額料金(税込):無料手数料(税込):18%面倒な手続きなどが不要で、最短5分で開設できてしまうオンラインサロンに特化したプラットフォームです。サロン専用のトークルームを作成したり、それに連動した複数のプランを作ったりもできます。メンバーからの問い合わせはYOORの専任スタッフが対応するため、オーナーに大きな負担がかからない点も魅力です。オンラインサロンのためのサービスなので、機能がそこまで豊富に用意されているわけではありません。必要最低限の機能のみでよいオーナーには使い勝手のよいサービスとなっています。FANTS運営会社:株式会社スタジアム初期費用(税込):要問い合わせ月額料金(税込):無料手数料(税込):要問い合わせ2023年に設立された株式会社スタジアムが運営する、オンラインサロンをはじめとしたコミュニティ形成に活用できるサービスです。最大の特徴は、コミュニティサイトを作るための専用サービスであるにもかかわらず、複数のプランが用意されている点です。専属スタッフのサポートが受けられる「スタンダードプラン」、専属プロデューサーがフルサポートしてくれる「プロデュースプラン」、そして、運営のすべてを任せられる「運営代行プラン」が用意されています。オンラインサロンの運営に不安を感じているケースでは役に立つサービスとなるでしょう。CAMPFIREコミュニティ運営会社:株式会社CAMPFIRE初期費用(税込):無料月額料金(税込):無料手数料(税込):15%コミュニティサイトの制作が可能なサービスとしては、国内最大級といってもよいでしょう。細かなカスタムでイメージ通りのオンラインサロンが制作できますが、開設までには審査がある点は押さえておく必要があります。オーナー向けのイベントを開催していたり、オーナー同士の情報共有が可能であったりする点は、はじめてオンランサロンを運営する人や企業にとってはメリットです。メンバー管理や分析機能、コミュニケーション機能など、オンラインサロンに必要な機能は一通り揃っています。手数料もそこまで高くはないものの、開設や運営の手軽さという点ではほかのサービスと比べて劣るでしょう。すでに事業が確立しており、高い知名度を誇る人や企業にマッチしたプラットフォームといえます。プラットフォームを使ってオンラインサロンを制作する流れプラットフォームを使ってのオンラインサロン制作はとても簡単です。ここでは、多種多様な機能を備え、動画の販売なども行える「OneStream」を使ってオンラインサロンを作る流れを紹介します。1.テーマを決めるまずは、オンラインサロンのテーマを決めなければいけません。企業であれば事業内容に沿ったものとするのが一般的ですが、社員の持つ専門的な知識や技術を提供したり、新たな試みをメンバーとともに作ったりするのもよいでしょう。2.コンテンツを決めるテーマに沿ってコンテンツの内容を決めていきます。動画の配信のみなのか、それともライブ配信なども通じてメンバーとコミュニケーションをとるのかなど、具体的な内容を決めていきましょう。3.プランを決める「OneStream」では4つのプランが用意されているので、オンラインサロンの規模やコンテンツに見合ったプランを決定します。「基本」「プロ」「ビジネス」の3プランはアカウントの作成やトライアル時に費用はかかりません。どのようなサイトが作れるのか試してからプランを選択するのもよいでしょう。4.サイトを作る動画コンテンツをアップするなどして、独自のオンラインサロンサイトを作ります。「OneStream」であれば、動画のアップロードもデザインのカスタマイズも、専門的な知識や技術は必要ありません。すぐにオリジナルのサイトが制作可能です。疑問などがある場合は、担当者に質問することで解決できます。5.運営を開始するサイトが完成したら、オンラインサロンの運営を開始します。宣伝や告知なども行い、メンバーを増やしましょう。よりよいオンラインサロンとするための工夫や改善も大切です。「OneStream」なら、さまざまな機能を活用しながらサイトの質をグレードアップしていくこともできます。オンラインサロンをプラットフォームで制作する際に注意する点プラットフォームを活用すれば簡単にオンラインサロンを開講・運営できますが、だからこその注意点もあります。ここでは、オンラインサロンを制作する際に注意したい点をまとめましょう。プラットフォームの特徴を理解し利用するプラットフォームごとに特徴や機能、料金などが異なります。それぞれを理解したうえで選択し、オンラインサロンの制作や運営にあたらなければいけません。特徴や機能を十分に把握・理解せずに利用すると、途中で使い勝手の悪さを感じたりメンバーやコンテンツが増えたときに対応できなくなったりするおそれがあります。手軽に利用でき、かつ機能の拡張性の高いプラットフォームを選び、そうした特徴を最大限活かしたオンラインサロンが作れれば成功しやすくなるでしょう。コンテンツの質にこだわり続ける手軽にオンラインサロンやコンテンツ動画の配信などができるがゆえに、質が落ちてしまうケースも出てくるでしょう。オンラインサロンでは、量よりも質が重視される傾向があります。無料で視聴できる動画配信サービスでしばしばみられる、毎日配信を意識しすぎて質の低いコンテンツを作り続けるなどする状態では、有料サロンとしての意義を失いかねません。また、テーマやコンテンツの内容を絞り込んだほうが専門性が生まれ、オンラインサロンの価値は高まります。プラットフォームの手軽さを上手に利用しつつも、コンテンツの質にはこだわり続けるのが重要なポイントの一つとなるでしょう。オンラインサロンのプラットフォームについてまとめオンラインサロンの制作や運営は、プラットフォームを活用することで簡単にできます。オンラインサロン専用のサービスもありますが、審査などもなく気軽にサイト制作ができ、かつ動画の販売やさまざまな課金システムの導入などができる動画配信プラットフォームを利用するのもよいでしょう。プラットフォーム利用の際には、各サービスの特徴を理解したうえでのオンラインサロン制作がポイントとなります。コンテンツの質にもこだわり続け、有料サロンに見合った価値ある情報提供も意識しながら運営しましょう。