保育園の現場でもさまざまな目的で動画配信サービスを検討する保育園が増えつつあります。ただ、どのような形で動画配信サービスが保育園に導入できるか把握しておかないと効果を十分に発揮できません。 本記事では、保育園の動画配信を簡単にする方法とおすすめの配信サービスを解説します。ぜひ参考にしてみてください。 保育園で動画配信が便利なケース保育園で動画配信がどのようなケースで導入されているのか把握しておきましょう。いくつかある保育園で動画配信が用いられているケースのうち、それぞれの保育園で必要なものをピックアップして導入してみてください。 ①英会話を中心とした課外活動英会話を中心とした課外活動で動画配信が使われることがあります。 さまざまな分野の外部講師を招き、課外活動をする保育園が多く見られています。しかし、直接講師を招くとなると時間とコストがかかりやすいです。 動画配信サービスのダウンロード配信機能を用いることで、講師を招く際にかかるコストが抑えられます。加えて、オンライン上で講義が受けられ、個々人が自由なタイミングで講義をチェックできるようになります。 ②保育園バスの状況の配信保育園の園バスの状況を配信する目的でも動画配信サービスが活用されています。 保育園での交通手段の1つとして保育園のバスの送迎が採用されており、保育園のバスは時刻表通りに運航できるとは限りません。他の子どもが忘れ物をしてバスを待たせてしまったり、交通事故に巻き込まれてしまったりして遅れが生じる場合があります。時間になっても子どもが帰ってこないとなると、保護者は不安を感じてしまいます。 そこで、保育園の園バスで配信を回し、バスの様子がリアルタイムでわかると、問題が起きてもすぐに状況の把握が可能です。 ③オンライン上の職員会議 オンライン上の職員会議でも動画配信サービスが使われている保育園もあります。 子どもが帰宅する17時以降に職員会議が実施されます。しかし、延長保育導入の関係から職員が全員会議に集まれるとは限りません。延長保育は標準時間を超えて短時間のみ子どもを預かる保育制度です。 しかし、動画配信サービスを導入してオンライン上で職員会議ができると、職員全員が集まりやすくなります。 職員会議だけでなく、研修動画のプラットフォームとしても活用できると、保育教育の効率化にも繋がりやすいです。 保育園で動画配信をする方法保育園で動画配信をする方法は、大きく分けてダウンロード配信・プログレッシブダウンロード配信・ストリーミング配信の3種類があります。それぞれの違いを把握し、どの配信方法を選択するか決めてください。 ①ダウンロード配信ダウンロード配信はユーザーが自分の端末に動画を保存する仕組みの配信方法です。 自分の好きな時間に動画が視聴できるメリットがあり、忙しい現代人にとって都合のよいシステムとなっています。 また、ダウンロード配信は一度端末に動画を取り込んでおくと、オフラインの状態でも動画が視聴できるようになります。時間だけでなく場所も選ばずに動画が視聴できる点でも自由度が高いです。 ただ、端末内に動画の内容が保存されると、端末を通じて個人情報の漏洩に繋がってしまう可能性があります。ダウンロード配信を採用するなら個々人の端末の扱いについて指摘しましょう。②プログレッシブダウンロード配信プログレッシブダウンロード配信は一度視聴した動画を一時的に端末に保存できる仕組みの配信方法です。一度動画を見ることが前提条件となりますが、決められた期限の間ならダウンロード配信と同じ要領で動画が視聴できます。インターネット環境がない場所でも視聴可能です。 端末に動画が保存される期間が限定されているため、個人情報漏洩のリスクをある程度抑えられます。 ③ストリーミング配信ストリーミング配信は端末に動画を取り込むことなく動画を視聴する仕組みの配信方法です。オンライン環境での動画視聴方法になるため、端末を介した個人情報の漏洩は起きにくくなります。安全性を意識するならストリーミング配信がおすすめです。 年々個人情報の取り扱いの意識が高まっており、個人情報の漏洩は保育園であっても大きな問題となっています。動画視聴の利便性と個人情報の安全性の2点がトレードオフの関係にあるため、どちらを重視するか判断して動画配信サービスを選択してください。 保育園で簡単に動画配信ができるサービス4選!保育園で簡単に動画配信ができるサービスを知り、それぞれの特徴・サービス内容を把握しておく必要があります。保育園で簡単に動画配信できるサービスを以下の表にまとめました。 動画配信ができるサービス名OneStreamCoDMON(コドモン)てのりのrecomo料金・基本プラン:10,780円(税込)・プロプラン:21,780円(税込)・ビジネスプラン:43,780円(税込)・初期費用:0円(税込)~・月額費用:5,500円(税込)~基本無料基本無料動画配信数無制限無制限無制限(1本あたり60分以内の動画)30本(1本あたり10分以内の動画)できること・グループ限定配信・プレイリスト作成・添付ファイルの設置・CTA設置・対象の保護者のみ動画視聴・動画簡単アップロード・予約投稿機能・クラス単位の動画管理・保護者管理・動画の公開期間設定・クラス単位の動画管理・セキュリティコードによる限定配信・画像掲載300枚まで可「OneStream」は法人向け動画配信プラットフォームとして多くのユーザーに支持されているサービスです。配信量無制限で自由度が高い動画プラットフォームの構築ができ、総合動画配信プラットフォームとしてサービス利用満足度1位を獲得しています。多くのユーザーから支持されている実績があるため、多くの方におすすめできます。 「CoDMON(コドモン)」は総合的なサービスで、動画配信だけでなく、勤務管理やバス運行管理などの幅広い領域に対応しているサービスです。動画配信の面において手厚い機能がいくつも搭載されているわけではありません。ただ、保育園運営で必要な機能が5,500円(税込)から体型的に利用できるため、体型的なサービスを探している場合におすすめです。 てのりのは基本料金無料かつ動画を無制限で配信できるサービスです。1本あたり60分までの制限がかかっていますが、保育園で必要となる動画で1時間を超えるケースは少ないため、「てのりの」で十分に対応できます。無料の範囲で保育現場の動画配信に対応するなら「てのりの」がおすすめです。 recomoも基本無料でセキュリティコードによる限定配信ができるサービスです。ダウンロードしない一般公開の形の配信であっても、予期しない形での情報漏洩が起きてしまう可能性はあります。限定配信にすることでより安全に動画が配信しやすくなります。安全性を重視するならrecomoがおすすめです。 保育園で動画配信サービスを使うメリット保育園で動画配信サービスを使う主なメリットは以下の3つです。子どもにとって地域・他の保育園の園児との交流ができる 保護者にとって子どもの安全が遠隔で確認できる保育士にとって人手不足を補える保育園で動画配信サービスを使うメリットはそれぞれの立場ごとに存在します。 まず、子どもにとってはオンライン上で地域の人や他の保育園の園児と交流できるため、人間関係が構築しやすいです。動画を活用しなかった従来にはないメリットと言えます。次に、保護者にとっては子どもの安全が遠隔で確認可能です。園内に子どもを預けている間にも動画が配信されていると、子どもが危ないことをしていないか、危険な状況に陥っていないかリアルタイムで把握できます。 次に、保育士にとっては動画配信サービスによって人手不足が補完しやすいです。人手不足で子どもを見切れない保育園も珍しくなく、子どもに動画に集中してもらえるために動画配信サービスが使われています。ただ、動画に任せきりの教育にならないような工夫は必要です。保育園で動画配信する方法についてまとめ保育園で動画配信を取り入れることで、子ども・保護者・保育士にとって大きなメリットがあります。動画を介して子どもの安全を確保できたり、人手不足を補ったりできるために動画配信サービスを採用している保育園も少なくありません。 動画配信サービスにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。サービスごとの違いを把握した上で、まずは無料で始められる動画配信サービスでもよいので導入してみてください。